皮をなめすことで革になります。 自然な変化が味わいを深めます

本革は牛や豚、馬などの皮をつかってできています。
牛の革を使ったものは牛革、豚の皮は豚革、馬の皮は馬革と呼びますが、同じかわなのになぜ皮と革となるのでしょうか。
かんたんに言えば、皮を加工したものが革であり、その加工方法がなめしという方法です。
なめしとは漢字で鞣しと書くのですが、この漢字の作りからもわかるように革を柔らかくする技法になります。
 
牛革、豚革というと、牛の皮や豚の皮をそのまま使ったように思われがちですが、そのまま利用するとすぐに腐ってしまいますし、乾燥すると固くなってしまい今の本革の状態にはなりません。
このなめしをおこなうことで、腐敗をせずに柔らかい本革を生み出しているのです。
 
 
なめしの方法としては、大きく分けるとタンニンなめしとクロムなめしがあります。
タンニンなめしとは植物の渋を利用したなめしで、古代エジプトの頃から用いられてきたなめし法です。
タンニンなめしをした本革は経年変化を楽しめるのが魅力です。
使えば使うほど革が柔らかくなり、使い方によっていろいろな顔を見せてくれて自然な変化が味わいを深めてくれます。
また、染料の吸収が良く、着色しやすいのもメリットです。
 
 
その一方で着色をしていないヌメ革も人気があります。
タンニンなめしのデメリットとしては、水に弱く変色しやすいという点があります。
そのため、正しいメンテナンス方法でしっかりと手入れしていくことが重要になってきます。
クロムなめしは、塩基性硫酸クロムと呼ばれる化学薬品を用いたなめし法です。
クロムなめしはタンニンなめしに比べて変色・変化しにくい特徴があり、メンテナンスにそれほど注意しなくてもいいのがメリットです。
 
また、クロムはタンニンよりもなめし剤の結合量が少ないので軽いのが特徴で、さらには柔軟性もあります。
そして加工しやすく加工時間も短いので、タンニンなめしよりも今は多く用いられている方法です。
ただ、タンニンなめしのような経年変化は望めないので、本革の魅力を堪能したいのであればタンニンなめしということになるでしょう。
 
 
一方で、気軽に本革を持ちたいのであればメンテナンスが楽なクロムなめしもおすすめです。
また、これ以外にもタンニンなめしとクロムなめしそれぞれの利点を組み合わせたなめし法を用いることも多いです。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、本革の製品を購入する場合には、どのようななめし方法が用いられているのか、よく確認してから購入するのも大切です。